節税の種類と注意点

2018-09-06 - 村上直樹 - 0 - お役立ち

中小企業の社長様にとって、法人税は気掛かりなものの一つです。
法人税は1年間の利益で納税額が決まり、その利益から税金を支払う為、たとえ義務と言われても稼ぎの一部を奪われるような気分になるでしょう。
「節税をして税額を押さえたい」という思いに駆られる方も多いのではないでしょうか。
節税は合法です。しかし節税するには知っておくべき注意点がございます。
今回は節税を検討するにあたって、留意すべきことをご説明致します。

 

<安易な節税は避けましょう>
はじめに気を付けたいのは、安易に節税しようとして大きな支出をすることです。
その結果「納税額は減ったけど、手元の現金も心細くなってしまった」
という状態に陥ってしまうことがあります。最悪の場合、いわゆる黒字倒産になってしまいます。
 
節税を考える際は、資金繰りにどう影響するかを見極めることが大事です。
その為には、節税には種類があり、優先順位があるということを知る必要があります。

 
 

<節税の種類と優先順位>
節税には「お金を使わない節税」と「お金を使う節税」に分けることができます。
さらに「お金を使う節税」は3種類に分けられます。
よって以下の4種類に分類でき、優先すべき順に列挙すると
 
①お金を使わない節税:優等生、資金繰りを圧迫しない
②お金を使う節税:事業展開を目的として(設備投資など)
③お金を使う節税:将来の備えとして(保険など)
④お金を使う節税:事業用の費用としての判断が難しい支出(個人的な購入に疑われ易い費用)

 
「お金を使わない節税」は資金繰りを圧迫しないので、節税の優等生です。
まずはこれを検討しましょう。
対して「お金を使う節税」の3種類は全て資金繰りを圧迫しますので、扱いは要注意です。
それでは、①~④について代表例を紹介し説明致します。

 
 

<節税の種類別代表例>
節税対策の例としてそれぞれ紹介しますが、節税になるか否かは、条件や程度もありますのでご注意願います。
(※内容によっては、過去に弊所ブログにて詳しく説明しているコラムがあります。クリックして頂ければジャンプしますのでご参照下さい。)
 
①お金を使わずに節税する。(→1/19コラム)
・不要な設備や機械を除却する。
・不良在庫を処分する。(→7/19コラム)
・税制の優遇措置を利用して償却資産を一括で償却する。
・特別減税制度を利用する。(=大きな設備投資や雇用促進による減税制度)
 
※下の2項目は、資産購入という意味では設備投資した上での節税となるので、資金繰りの圧迫は発生します。
 
②事業の展開や構築の為にお金を使って節税する。
・事業用の車両を購入する。購入車両は中古車にする。(→4/26コラム)
・従業員への決算賞与支給を検討する。(従業員のモチベーションアップを図る)(→3/30コラム)
・社員旅行をする。(→6/21コラム)
・従業員の為に社宅を用意する。
 
③将来の備えとしてお金を使って節税する。
・小規模企業共済や中小企業倒産防止共済、中小企業退職金共済などに加入する。(→H29.10/19コラム)
・社長や役員が生命保険に加入する。
・生命保険を使った社員の為の退職金プランを利用する。(保険料の約半分が経費にできるetc…)
 
④事業用としての判断が難しい支出で節税する。
・高額車両の購入。(→8/2コラム)
・急ぎ使う予定のないソフトやPCを念の為に購入しておく。
・必要性を検討せずに、節税の為だからと無理に接待をする。
・消耗品を過剰(必要以上)に購入する。
 
などがあげられます。
特に④は経費として否認され易く、リスクが高いので要注意です。
費用が高額になると目立ちますので税務調査の対象になり易いのです。
そして税務調査が入って否認されれば節税どころか何もしなかった方が良かった、ということになります。

 
 

<まとめ>
節税にはいろんな方法や手順、ケースがあります。
そして①~④の優先順位が大事になってきます。
特に②~④の「お金使う節税」は資金繰りを圧迫しますので、その優先順位や、そもそも節税を行うか否かの判断が非常に大事になります。
無理にお金を使って節税するくらいなら、利益をしっかり計上し、納税した方が手元の現金が多く残るケースは存外多いものです。

しかし世の中には、順番が逆の、④から考えてしまう方が意外と少なくありません。
「今期はかなり利益が出たけど、税金でもっていかれるのは嫌だな」
という感情に駆られ、節税になるだろうと無理してベンツやパソコンを購入したり、過剰に(必要以上に)接待をしたりします。
決して「やってはいけない」という訳ではないのですが、安易に考えると後々後悔することになってしまうのです。

よって検討項目をまとめると、、、
・お金を使わずに節税することを探り、資金繰りを良くする。
・設備投資など「お金を使った節税」をする時は、資金繰りや費用対効果等を事前にしっかり検討する。
・検討の結果お金を使う時は、何か対象になる優遇制度はないか、節税できる方法を探る。
・しっかり利益を出して納税したほうが、無理に節税の為にお金を使うよりも、手元の現金を残せる場合が多い。

最後の項目は、あまり気づき難いのですが非常に大事なことです。
必ず確認・検討をしましょう。
以上を踏まえトータルで検討していきましょう。

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「理想の姿に一歩近づき、また一歩先を考える。」
松尾繁樹公認会計士事務所
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