売上計上基準を見直しましょう<2回目>

2018-09-19 - 石川修平 - 0 - お役立ち

スタッフの石川です。
 

前回「物・商品」など、小売業や製造販売業の売上計上基準についてご説明いたしましたが、
今回は建設業の売上計上基準についてご説明いたします。
 
 

 
 
<建設工事の売上計上基準と仕掛品>
 
建設業の工事の売上計上基準については、主に次の二つが多く使用されます。
 
①工事進行基準
工事進行基準は、長期の請負工事に限り、決算期に全て完了していない工事(未成工事)について、
工事の進捗状況と適正な工事収益率を算出し、一部を当期の売上として計上する基準です。
なお、損失が予想される工事については、「工事進行基準」を適用することができません。
 

 
契約時の売上金額は8,000万円、経費総額(総予算)は7,000万円で1,000万円の利益が出ると見込まれる工事の例です。
平成29年5月から工事が開始され、決算月である平成30年3月にはまだ工事が完了しておりません。
進捗率は、決算月時点の経費総額を、経費総額(総予算)で割ることにより算出します。
今回の場合、経費総額(総予算)7,000万円、決算月時点の経費総額3,500万円になりますので、売上総額8,000万円に
進捗率50%を掛けて、4,000万円が当期の売上となります。
 
 
 
②完成工事基準
完成工事基準は、工事契約に関して工事が完成し、その目的物の引渡しが完了した日に売上を計上する基準で、
リフォーム工事から一戸建ての工事など、比較的規模が小さい工事で多く適用される売上計上基準になります。
これは、前回ブログにてご説明した、「引渡し基準」にあたります。
 
-仕掛品について-
完成工事基準は前述にてご説明した通り、工事が完了した時点で売上を計上しますが、
決算月をまたぐ工事の場合、経費の計上と売上の計上が別々の決算期になってしまう場合があります。
下記図をご覧ください。
 

 
そのまま計上した場合、当期(H28年5月期)では経費のみ計上しているので、大幅な赤字。
翌期(H29年5月期)では売上が計上される一方で、ほとんど経費が発生していないため、
大幅な黒字になってしまいます。
これを防ぐため、当期決算時に経費の800万円を一旦在庫へストックすることで、当期はこの工事で発生した費用を、
経費として認識しないようにします。(これを仕掛品といいます)
そして、翌期売上計上時に、再度この仕掛品として計上した金額を経費に計上することで、
売上の計上と経費の計上の期ずれを無くし、正しい損益を算出することが出来ます。
 
 
 
前回ブログから2回にわたって売上計上基準をご説明しました。売上計上基準は税務調査が入った際に、
重要点として、細かく確認されます。
 
今一度、適切な売上計上基準や仕掛品の計上についてご確認下さい。
売上計上基準の見直し、決算時の仕掛品計上など、ご不明な点等ございましたら、
当事務所までご連絡下さい。

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松尾繁樹公認会計士事務所
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