役員報酬の最適化でキャッシュを残す。生活費を把握していますか?

2018-03-03 - 松尾繁樹 - 0 - 実践!財務の知恵

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代表の松尾です。

「役員報酬を最適な金額に設定すると、節税になる。」という話は、会社経営をされる方であれば一度は聞いたことがあるかと思います。

 

法人税率が所得税率に比して高かった頃は、「法人の利益を極力0に抑えるように役員報酬を設定する」という形で実務上は対応がなされていました。

 

しかし、今や法人税率は過去最低水準。

 

住民税、事業税等まで含めた実効税率では、中小企業で800万以下の所得に対しては23%程度です。

 

したがって、節税(というよりも、税金や社会保険などをトータルに考えてキャッシュを最大限に残す目的)においては、役員報酬で個人の所得とする金額と、法人での課税を受け入れ法人に留保する金額の割合を戦略的に考える必要があります。

 

これが役員報酬の最適化です。

 

所得税率+住民税率+社会保険料が法人税の実効税率よりも高い状態であれば、法人で留保する割合が高いほどキャッシュは残ります。

 

この場合、

最適な役員報酬金額=生活費+個人の貯蓄額

となります。

生活費で30万、貯蓄5万であれば、手取りが35万になるように役員報酬を設定する。

実際には、個人の貯蓄を増やしたい(もしくは、もっと生活費を増やしたい)という欲求が働きますので、

個人の貯蓄分と会社での留保分のバランスを意識的にとっていくことになります。

 

 

役員報酬決定にあたり、はじめに検討するのは「生活費」です。

 

しかし、社長に「生活費にいくら必要ですか?」と質問をしても、多くの方が答えられません。

 

現在の役員報酬をどのように決めたのかと振り返ってみても、法人の予想利益の増減に比例して、対前期比で決定していることがほとんどです。

 

結果、役員報酬が生活費より少なかったり、多かったりします。

 

 

役員報酬<生活費であれば、当然生計が苦しくなり、役員への貸付金が発生します。

 

役員貸付金は年1.7%の利息を計上しなければならず、無駄な収益を法人に計上することになります。役員賞与とみなされるリスクや融資審査上のリスクもあります。

 

役員報酬>生活費の場合、利益水準が十分であれば問題はありませんが、利益金額-法人税額が金融機関への借入返済金額に対して不足する場合には、不足分の資金が社長からの借入金になります。(あるいは、役員報酬の一部が未払となります。)

 

 

社長の手元の資金は、過去に役員報酬として計上し、所得税、住民税、社会保険料等が課された後の資金です。

 

これを再度事業に拠出する場合、所得税等を過剰に支払っているとも考えられます。

 

前述の通り現在の法人税率は低いのですから、法人に再拠出するのであれば、はじめから法人で留保しておくことで、税金等での目減りを最小限にとどめることが出来ます。

 

 

このように役員報酬の設定金額が不適切な場合には、税務及び融資審査上のリスクや、税金等の過剰支払の可能性があります。

 

役員借入、貸付の増加を税理士や金融機関に指摘された方。

 

まずは生活費がいくらかかっているのか、改めて集計し、役員報酬見直しをすすめてみてください。

 

 

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松尾繁樹公認会計士事務所

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