「パート勤務の奥様必見『年収の壁』入門編」

2018-04-23 - 村上直樹 - 0 - お役立ち

家計を左右する『年収の壁』とは何か。
ケースは様々ですが、この『年収の壁』を意識して働き方を変えることで家計が改善される可能性があるのです。
今回はその入り口、そもそも「『年収の壁』とは何?」という疑問にお答えしようと思います。
 

【『年収の壁』とは? どんな影響があるの?】
まずは誰の年収が『壁』なのかというと、稼ぎ頭の扶養に入る可能性のある配偶者の年収の額が『壁』と言われています。例えば共働き夫婦で被扶養者が妻の場合、妻(パートなど)の収入(年収)が『壁』になります。
(以下からも同様に『夫』『妻』で説明します)

妻の年収が○○万円(=『壁』)を少しだけ超えると、「働き損」になるケースがあるのです。
そこで、損しない為にはどうすれば良いのか。
妻の年収を『壁』以下に抑えることです。
(理由は具体例で後述します)

※但し、国民年金のかたが厚生年金に入れるなど『壁』を超えたほうが良い場合もありますので注意が必要です。
 

そして影響があるのは主に、

①妻の収入に税金が課される・課されない
②妻の給料に社会保険料が掛かる・掛からない
③夫の所得税が上がる・上がらない

の3種類です。
具体例で後述しますが、特に②の社会保険料の負担が大きな影響を与えると考えます。
 

【『年収の壁』にはいろいろあります】
次に『年収の壁』の種類について紹介します。

☆『100万円の壁』…100万円超で、妻に住民税が課税される。
☆『103万円の壁』…103万円超で、妻の収入に所得税が課税される。
☆『106万円の壁』…パート勤務先が大きな会社の場合、106万円超で、妻の給料に社会保険料の天引きが発生(その他条件あり)
☆『130万円の壁』…パート勤務先が大きくない会社の場合、130万円超で、妻の給料に社会保険料の天引きが発生(上記以外)
☆『150万円の壁』…150万円超で、夫の所得税が徐々に高くなる。(=配偶者控除が配偶者特別控除になるので控除額が徐々に低くなる)
☆『201万円の壁』…201万円超で、夫の配偶者特別控除がなくなる。
etc...

他にもありますが、おおよそ一般家庭で押さえておきたいのは以上です。
 

【2つのケースで「働き損」を具体的に説明します】
家庭によってケースは様々です。
今回は説明の為シンプルに、妻の年収が違うだけの2つの家庭を設定し世帯収入の違いを見ましょう。

<家庭A>
〇妻のパート年収126万円

<家庭B>
〇妻のパート年収132万円

<共通項目>
〇妻(35歳)の勤務先は大きくない会社です(いわゆる中小企業)。勤務形態はパートタイマー。
〇夫(38歳)の職業はサラリーマン、年収600万円(所得税は、基礎控除・配偶者控除のみ)
〇夫婦ともに勤務先は協会ケンポに加入。
〇共働き夫婦で共に給与収入のみ。
〇神奈川県に勤務・在住
 

☆家庭A(妻の年収126万円)
・総収入=7,260,000
・天引き=1,039,840
 (内訳=170,200[夫の所得税]+857,940[夫の社会保険料]+11,700[妻の所得税])
手取り=6,220,160

☆家庭B(妻の年収132万円)
・総収入=7,320,000
・天引き=1,221,976
 (内訳=170,200[夫の所得税]+857,940[夫の社会保険料]+5,100[妻の所得税]+188,736[妻の社会保険料])
手取り=6,098,024

となります。
総収入と手取りの違いに注目して下さい。
家庭Bのほうが総収入が多いのに手取りは家庭Aより少ないという現象がおきてます。
年間で¥122,136も違います。
これがいわゆる「働き損」というものです。
逆にいうと、家庭Bに比べて家庭Aは妻が働く時間は少ないのに、手取り額は多くなっているのです。
総収入が少ない家庭Aのほうが使える時間とお金が多いのです。
よって、パート年収が130万円前後で、「働き損」になるのを避けたいなら、年収が130万円以下になるよう、勤務先の上司や経営者と相談されることをお薦めします。
 

【その他】
留意点をもう少し書き加えます。

☆妻の年収が150万円を超えると、自分の所得税・社会保険料負担に加えて、夫の所得税が高くなります。
年収150万円超から201万円までは、夫の所得税の控除額が段階的に低くなるからです。
(しかし夫の所得税への影響は昨年までは、103万円が壁でしたので今年の改正で優遇されました。)
詳しくは「配偶者控除、配偶者特別控除」で調べて下さい。

☆妻のパート先が大きな会社だと条件次第では、この社会保険の『130万円の壁』が『106万円の壁』になってしまいます。

☆妻の年収が130万円(106万円)付近のかたは超えないようにしたほうが、「手取り額」が多く、本人・家族の為の「時間」も増えてお得です。

☆去年の税制の改正で今年から夫の収入が1120万円を超えると扶養配偶者による控除額が少なくなります。(種々条件あり)
 
 

【結論・総論】
以上をまとめると以下5点となります。

→妻の年収が『年収の壁』付近だと超えるのと超えないのとで、最終的な手取りに違いがでてきます。

→逆に『壁』より極端に少ない・多い年収の場合は、気にしなくていいのでは、と考えます。

→『壁』を気にする・しないは、妻の年収額や残業など働き方、パート先の健康保険組合の規定、夫の収入などポイントは様々です。

→その他、夫の会社によっては家族手当の有無や支給要件など福利厚生の内容にも注意が必要です。

→去年の税制改正でさらに注意するポイントが増えた。
 

結論として、、、
家庭によってケースが多岐にわたりますので、ベストな判断が難しいのが現状です。
「少しでもお得に、納得して働きたい」とお考えのかたは当事務所のようなプロに是非ご相談下さい。

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