時間外労働を可能とするための36協定を届け出ていますか?

2018-05-03 - 矢内裕子 - 0 - お役立ち

4月は多くの企業が新入社員を迎える時期でした。
私も先月は、日本全国、多くの企業にお邪魔して、新入社員研修を担当して参りましたが、やはり新入社員の持つ緊張感や謙虚さを目の当たりにすると、うらやましくもあり、また、自分自身の身も引き締めようと心改まる思いでした。

さて、近年の新入社員研修全体の様子を見ていて感じる変化は、人事担当者が新入社員の「退社時刻・時間外労働」を厳しく管理していることです。研修終了後、各企業の終業時刻が迫ってくると、「時間通りに退社できるようにしてください」と、退社を促す声が会場内に響きます。

「長時間の時間外労働による心身への悪影響の問題」で、新聞やニュースなどで取り上げられる機会が多くなった「時間外労働」。国も「働き方改革」などにより、これまで以上に「時間外労働」を減らすための取り組みを行おうとしていますから、人事担当者が神経質になるのもなるほど、うなずけます。

しかし、そもそも、労働基準法では、従業員(労働者)の時間外労働の上限を「1日8時間・1週40時間」と定められており、これを超えると労働法違反となることが明記されています。

それなのに、何故、従業員に「時間外労働」をさせても労働法違反にならないのでしょうか。

これについては労働基準法に、「(1日の働く時間は1日8時間・1週40時間を上限とするが…)従業員の過半数を代表する者と協定(通称36協定)を結び、労働基準監督署長に『届け出て』、その協定の範囲内で労働させる場合には、労基法違反にはしない」とあります。

お気づきいただけたと思いますが、あくまで協定(以下、36協定)を『届け出た企業のみ』が、時間外労働をしても違反にならない。となっているのです。

ところが、従業員(労働者)が10名以下で、就業規則を届け出る義務のない企業では、36協定についても就業規則同様、届け出なくてよいものと捉えられている場合が多く見受けられます。

しかし、本当のところは前述したように、従業員(労働者)の人数にかかわらず「時間外労働」が発生する企業では36協定を届け出ないと労働法違反になってしまうので、注意が必要です。

36協定は通常1年に1回程度(協定の有効期限による)、労働基準監督署に届出る必要があります。

現在、厚生労働省のホームページには36協定の作成をサポートするページも開設されていますので、これらを利用し、労働法違反ではない「時間外労働」としたいところです。
http://www.startup-roudou.mhlw.go.jp/support.html

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